西海岸旅行記2014夏(10):6月7日:ポートランド、はじめてのAirbnb

知らない街の外れに真夜中に到着し、人通りのない暗い道を少し奥に入ると何軒かの家が並んでいた。この家のどれかが今夜僕達の泊まる家だ。 まだそれ程名前が轟いているわけでもないので、ここでAirbnbの説明をしておきたいと思う。 Airbnbというのはウェブ…

西海岸旅行記2014夏(09):6月7日:ポートランドの暗い夜

ポートランド・ユニオン駅に着いたのは夜10時だった。駅は暗くて、ほとんど人はいない。アムトラックからパラパラと下りてきた人達もパラパラとどこかへ消えて行く。 ガランとした待合室の奥にトイレがあって、そこで用を足して待合室に戻ろうと廊下を歩い…

西海岸旅行記2014夏(08):6月6日:いったんさらばシアトル

ウォーター・フロント・パークを後にした僕達はノッキー夫妻に案内してもらい、夜のシアトルを散歩することにした。海からビル群を抜けて坂を上がって行く。神戸みたいな街だと思う。実際に僕はまだ自分がアメリカにいるのだと、はっきりは感じていなかった…

西海岸旅行記2014夏(07):6月6日:シアトル;時差ボケのウォーター・フロント・パーク

グリーン・トータス・ホステルの前で無事に落ち合った僕達4人の日本人は、パイク・プレイス・マーケットを抜け、坂を下り海へ向かって歩く。 6月のシアトルは日没が9時半くらいなので、夕方6時はまだまだ明るかった。目指しているウォーター・フロント・…

西海岸旅行記2014夏(06):6月6日:シアトル;ターゲットでGoPhone

グリーン・トータス・ホステルは、シアトル観光を考える上でかなりの好立地ではないかと思う。パイク・ストリート、ファースト・アベニューに建つホステルの目の前はパイク・プレイス・マーケットという活気溢れる市場で、まあなんというかスターバックスの…

西海岸旅行記2014夏(05):6月6日:シアトル都市部到着

アメリカの第一印象は「人がいない」というものだった。この印象も、旅行を通じて変わらなかった。入国審査を出て、キャリーバッグを受け取り歩き始めると、すぐに人が少ないと思う。まだ日差しの強い真っ昼間の1時なのに、大きな空港の中も人が少なくてガ…

西海岸旅行記2014夏(04):6月6日:シアトル、タコマ富士とアメリカの匂い

富士が見える、と思った。2度目の機内食のあと、僕はいつの間にか眠っていて、「そろそろ着くよ」と起こされた時には既に北米大陸の上を飛んでいた。窓の外、遠くに見える富士山のような山はレーニア山という4392メートルの山だった。昔、「富士山が有…

西海岸旅行記2014夏(03):6月6日:出発

起きるとまだ6時半で、窓の外は曇天だった。薄い雨が降っているかもしれない。クミコはまだ眠っている。昨日、仕事から帰ってきて、遅くまでパッキングをしていたのだろう。既にパッキングを終えていた僕は先に寝てしまった。僕の荷物は普段使っている25…

西海岸旅行記2014夏(02):いまさら憧れのアメリカ

こんな風に書くとまるっきり古臭いのだけど、アメリカという国に子供の頃から憧れていた。僕は1979年生まれで、子供時代というのは随分昔の話だから、2014年の今となっては古臭くて当然なのかもしれない。子供の頃テレビでは「ナイトライダー」が地…

西海岸旅行記2014夏(01):前書き

この短い旅の記録をどういう軸でまとめようか、随分と考えた。アメリカと日本の対比。旅行中にシンクロしてきたスティーブン・キングの小説。個人的なアメリカに対する想い。文化の異なり強さと韓国。大量消費社会の病理。コミュニティのサイズ。社会設計と…

goodbye:掃除機,hello:お掃除ロボ.

子供の頃、部屋にテレビがあって、それにはリモコンが付いていなかった。電源をオン・オフするとき、あるいはチャンネルを変える時、僕は手元に置いてあるグロック18のエアガンでスイッチを射っていた。ものぐさだから、というのは実は理由になっていない…

物語における時間軸方向の振動

僕が子供の頃、「マンガは絵がついているから駄目で、字の本を読むと場面を想像するから想像力がついて良い」という言説がまかり通っていました。 今もその片鱗はあると思いますし、部分的には真実なのかもしれません。 しかし、「字の本を読むと場面を想像…

カーシェアリングとラブホテル

友達の知り合いがラブホテルを経営しているというので、ここ2、3年の売り上げの増減を聞いてみたのですが、友達はそこまでは知らないということでした。 売り上げのことを聞いてみたのは、ひょっとしてカーシェアリングの増加はラブホテルの収益を減少させて…

STAP マンションポエム、広告化社会の果てで

どうやら中日新聞の記事は信憑性が怪しいようです。 間違いかもしれません。 >>>>>>>>> STAP細胞、小保方さんの騒動はとても気になっているのですが、理研が平気でウソをでっち上げて、それを「メディア戦略」と称していることに果てしない絶望感を覚えまし…

西はりま天文台訪問記05;地球人のような宇宙人さんへ

前回、鳴沢真也さんの著書「宇宙人の探し方」について、すこし書きました。「地球人に似た宇宙人を探す」という辺りから、話を再開したいと思います。 前回書いたように、「フェルミ・パラドクスならびに藤下パラドクス」「高度な文明があればたった500万…

西はりま天文台訪問記04;ドレイク方程式

観望会のホストをして頂いたのと、「宇宙人探し」のせいで、僕達の中ではすっかり「西はりま天文台といえば鳴沢さん」というイメージが出来上がりました。 家に帰ってから鳴沢さんのことを検索してみると、本を出されていることが分かり、早速注文します。 …

西はりま天文台訪問記03;宇宙人はいるのか?

観望会の翌朝は雪だった。 ロッジのチェックアウトを済ませた後、ミュージアムショップでも覗いて帰ろうと天文台北館へ行くと、天文台で作成された動画が流れていて、僕達がそれを見た時、画面では昨日の観望会でお世話になった鳴沢さんが"SETI"の話をされて…

西はりま天文台訪問記02;なゆた望遠鏡

M82銀河の中にぼんやりと見える光点は、なんと超新星ということだった。 超新星爆発。 僕が見ているのは、1200万光年の彼方、僕達が住んでいるのとは別の銀河での星の最後だ。 写真でも映像でもない。網膜に届いたその光子は、1200万光年を旅してきた、1200…

西はりま天文台訪問記01;イントロダクション

西はりま天文台へ行ってきました。 西はりま天文台には、口径2メートルの反射式望遠鏡「なゆた」があります。もしかしたら口径2メートルというのは、一桁だし、20メートル!とかいうのとは違ってあまりインパクトがないかも知れません。でも口径2メートルと…

ストレスは”貯まる”のか。

「抑圧が駄目とも限らないんじゃない?」みたいな会話が聞こえてきて、抑圧という言葉について考えました。 僕達が何かを我慢しているとき、それはしばしば「欲求を抑圧」というような表現が用いられます。そこには漢字が指し示す通り、何かをギュ〜と抑えつ…

関曠野さんのこと、仏教のこと

去年の暮れに、仁和寺でベーシック・インカムの講演会がありました。講演者は関曠野さんという方で、僕は関さんのベーシック・インカムに関する講演録を一度見たことがあるけれど、それ以上のことはどういう方なのか何も知らず、まあベーシック・インカムの…

長期休暇と海外旅行では解決しない

人類を仕事の苦しみから開放したい。と僕は結構本気で思っている(労働を否定するものではないです。嫌々なものだけです)。 社会は豊かに、科学は発展して、物もサービスも溢れかえっている。でも、それらのモノやサービスをいくら消費したところで、多大な…

真鍋博さんのイラストと未来

悪魔のいる天国 (新潮文庫)星新一新潮社 真鍋博という名前を聞いたことはなかったが、その絵は何度も目にしていた。彼は星新一の本の表紙を描いていたことで特に有名なイラストレーターということだ。そう、あのイラストだ。小学生の僕は、あのイラストがあ…

Nanto Mohaya Portlandというポートランドを紹介したジンの紹介

"Nanto Mohaya Portland" ( https://omoshirocool.stores.jp/ )というジンの存在をTwitterで知り、注文して読んでみました。 念の為に書いておくと、日本語のジンです。 とても良いジンだったので紹介したいと思います。 現在手に入る「ポートランド」をテー…

変態を隠蔽することがイジメと似ていて窮屈なこと

前回の記事に痴漢と変態のことを書きましたが、ほとんど痴漢の話に終始していたので、今回は変態の方に焦点を当てたいと思います。 大人になって、痴漢と変態の多さにびっくりしたという趣旨のことを書いたわけですが、痴漢が多いことと、変態が多いことは、…

大人になって痴漢の多さに驚いたこと

「ちょっと10分くらい女の子の恰好で夜道を歩いたら、変な男に絡まれたり、急に胸を触られた。世の中こんなに酷いのか。。。」というようなことをFacebookで読みました。 僕が大人になって驚いたことの1つは「社会がこんなに性的な変態に満ちていること」…

イノダコーヒーのケーキが不味くて裸の王様だと思ったこと

イノダコーヒーで食べたケーキのマズさに驚いてこの記事を書いていますが、別にイノダコーヒーの悪口を書きたいわけではありません。店の好き嫌いは別れて当然のことなので、僕はもう二度と行かないと思うけれど、何度も行きたいという人がいるのも理解はで…

堀江貴文さんのこと

昨日、堀江貴文さんのサイン会に行ってきました。 「堀江貴文さんのサイン会に行って握手してもらった」というと、ちょっとびっくりされますが、僕は昔から堀江さんのブログや本をずっと読んでいました。 最初に堀江さんのことが気になったのは、昔書いてい…

ヒートテックの過剰広告性について

毎年、寒くなって来るとユニクロの「ヒートテック」の名前を耳にします。文脈としては「ヒートテック着れば大丈夫」「ヒートテック着てないから寒い」という感じで、基本的にヒートテックを信頼する感じで耳にします。 それで、毎年イライラしています。 最…

落ち葉を奪って申し訳ないと樹々に思うこと

最近、落ち葉を掃除する機会がよくあって、いつも微かな罪悪感を感じながら掃除をしています。地面がきれいになるのは心地良いことですが、本来はこの地面の上で朽ちて養分となるべきであった葉っぱを取り除いて持ち去るのは、樹々には申し訳のないことです…