西海岸旅行記2014夏(38):6月16日:ロサンゼルス、ゲッコー・テック活躍する

午前1時を過ぎていたが、幸いな事にホテルの早い者勝ち駐車場は1つ空いていた。部屋に入って、シャワーを浴び、ついでにTシャツを洗濯する。ところが、この無人ホテルの簡素な部屋には洗濯紐を張れそうな突起が殆ど無い。のっぺりとした只の箱でクローゼッ…

西海岸旅行記2014夏(37):6月15日:ロサンゼルス、光と闇のサンタモニカビーチ

サンタモニカビーチに着いたのは、夜10時を回った頃だった。「こんな時間にビーチというのもな」と思っていたけれど、僕の予想に反して駐車場にはたくさんの車がとまっていて、遊園地のようになった桟橋は子供から大人まで大勢の人達で賑わっている。店の…

西海岸旅行記2014夏(36):6月15日:ロサンゼルス、不機嫌で無口のチャイニーズシアター

結局、僕達がホテルについても彼はまだで、しばらく待つことになった。とことん機嫌の悪い僕は、タカヤマ君が現れて挨拶してくれても、申し訳ないけれどあまり愛想のいい挨拶は返せない。おまけに彼とクミコは大学の同期なので、僕の知らない何とか君と何と…

西海岸旅行記2014夏(35):6月15日:ロサンゼルス、チーズケーキファクトリーを逃す

リトル・トーキョーの立体駐車場で、僕達は夕方以降の予定を立てた。今日は"StayOn Beverly"というここから車で20分程のホテルに泊まる。とにかくサンタモニカビーチまで行こう。ビーチへ向かう途中に、前述の"Best Buy"に寄って、ビーチからの帰りには、…

西海岸旅行記2014夏(34):6月15日:ロサンゼルス、人のいない大都市とその下の大地

リトル・トーキョーからイースト・セカンド・ストリートを北西へ。途中で交通局"CALTRANS DISTRICT SEVEN"の未来的でメカニカルな建築を眺めたり、ロサンゼルス・タイムズのビルを横目にして、強い日差しの中を僕達は歩いた。巨大なビ…

西海岸旅行記2014夏(33):6月15日:リトル・トーキョー、エリソン・ショージ・オニヅカ

1986年1月28日、過塩素酸アンモニウムとアルミニウムが生み出す莫大なエネルギーが轟音を立てた。補助ロケットの強大な推進力で空へまっすぐ登っていくのはスペースシャトル「チャレンジャー」だ。国の威信なんて得体の知れないものが掛かっていて、後にリチ…

西海岸旅行記2014夏(32):6月15日:リトル・トーキョー、ゲッコー・テック拒否される

翌朝、テレビを点けると"X games"をやっていてアメリカだなと思う。 ホテルは13時までにチェックアウトすれば良かったけれど、ランチの約束があったので12時半にチェックアウト。ポーチで駐車場係に車を取ってきてもらってチップを渡す。僕は1ドルしか…

西海岸旅行記2014夏(31):6月14日:ハリウッド、光の粒子と意外なコンプレックス

モールを出た後、パンダ・エクスプレスで中華をテイクアウトしてモーテルへ戻った。食べ終えてから飲み物が足りないことに気付いて、建物の出入口にあった自動販売機へ水を買いに行くことにした。1ドル札かクォーターしか使えないのに1ドル札は全くなかっ…

西海岸旅行記2014夏(30):6月13日:フレズノー、ショッピングモール、失速の大量消費社会

フレズノーが小さな街だと行っても、モーテルから車で10分以内に行けるモールは何個かあった。どれに行ったのか覚えていない。今ざっとグーグルマップで検索してみたけれど、思ったよりたくさんあるのと、写真もどれも似たり寄ったりなのでこれという確信…

西海岸旅行記2014夏(29):6月13日:フレズノー、旅行者モードの魅力について

フレズノーのベストウエスタンに着いたのは、多分夕方の5時とか6時とかそれくらいの時間だった。日が傾いた気だるい小さな街のモーテル。外のプールではまだ子供たちがはしゃいでいる。こんな早い時間に投宿するのは久しぶりのことだ。ヨセミテの炎天下で…

貴船と仮名遣い:01

もう7年も昔、2007年のブログに僕はこのようなことを書いています。 ( http://blog.goo.ne.jp/sombrero-records/e/18350d30b1e0ad5f5a56276a2e3fd29b ) 《 そういえばこのところ豆塚の話を書いていませんが、しばらく忘れていました。 だけど、その過程…

西海岸旅行記2014夏(28):6月13日:ヨセミテ国立公園。岩に登る。困惑のガソリンスタンド

野生動物の体に悪い食べ物でランチを済ませた僕達は、売店でビーフジャーキーなどを買って再び車に乗り込んだ。 カリー・ビレッジを出てすぐの場所に開けた場所があって、路肩に車を止めて川などを見に行く。川は僕の良く知っている日本の川とは全然違う雰囲…

西海岸旅行記2014夏(27):6月13日:ヨセミテ国立公園、自然保護の父ジョン・ミューア

これから訪ねるヨセミテ国立公園は、最初は予定に入っていなかった。今回の旅行は、アメリカに移住したいかどうか肌身で確かめることが第一の目的だったので、人々の暮らす街にしか行かないつもりだった。国立公園の自然なんて見たって、暮らしのことは分か…

西海岸旅行記2014夏(26):6月12日:ジェームズ・タウン、Back to The Jamestown

地平線を遠く見やる微かな建物の影から、上がって来る月がびっくりするくらい大きい。ETの自転車シルエットもあながち大袈裟ではないな、というのは大袈裟だけど、荒野の月はこれまでに見たいつの月よりも大きかった。サンフランシスコを出た僕達は、もう2…

西海岸旅行記2014夏(25):6月12日:サンフランシスコ、アーバン・コンシューマーズよ永遠に

ゴールデン・ゲート・パークを出たあと、パウエル通りのアーバン・アウトフィッターズを目指した。界隈はたくさんお店の並ぶ都市中心部で、入った立体駐車場もほぼ満車。なかなか駐めるところが見つからない。5階か6階にようやく駐車して車を下りると、オ…

西海岸旅行記2014夏(24):6月12日:サンフランシスコ、黄色い蛇と黒い鳥

"Chez Panisse"は、一見普通の家みたいに小さな間口の店だ。グーグルマップの指示に従って車を走らせ、店の前まで来たものの周囲に車を駐められそうなところは見当たらなかった。道路の両サイドは駐車スペースになっているのだが、びっしりと車が駐まってい…

西海岸旅行記2014夏(23):6月11日:サンフランシスコ、やはり望むゴールデン・ゲート・ブリッジ

これもまた時間の掛かる旧式のエレベータに乗って二階へ上がり、薄っぺらい屋外の廊下をカンカンカンと歩く。やはりなんだか安っぽいし怪しげだ。見下ろした駐車場は暗くなってきていて、僕達の赤いフォルクスワーゲンが不安そうに止まっている。 しかし、部…

西海岸旅行記2014夏(22):6月11日:サンフランシスコ、バンピーな車社会のはじまり

これからは車で旅行!カリフォルニア・ロードトリップ!と意気込むものの、左ハンドルの車を運転するのも、右側走行のシステムも、アメリカの交通ルールも、全部はじめてだった。 エンジンを掛ける。 わお、サイドブレーキを右手で下ろすなんて。 バックミラ…

西海岸旅行記2014夏(21):6月11日:シアトルからサンフランシスコ、ブルースの眠る丘

たくさんある中から、ブルース・リーのお墓を見つけ出すのは困難に思えるが、グーグルマップに表示されるのでGPSを頼りに歩けばなんてことはない(それでも少し探したけれど)。ブルースの墓は、息子ブランドン・リーの墓と隣合わせで並んでいる。僅か32歳…

西海岸旅行記2014夏(20):6月10日:シアトル、やっぱりちょっと退屈な野球

スタジアムは美しい。そして時々ゲームも素晴らしい。6月のシアトルの風も、見晴らしの良い座席で飲むビールも素敵だ。しかし、何度も書くようだが、僕達は基本的に野球には興味が無い。僕達はというか、外野席に座っている観客の多くは野球観戦よりも、賑…

西海岸旅行記2014夏(19):6月10日:シアトル再び、図らずもイチローvs岩隈

6月10日は11時頃に起床で、12時にチェックアウトという多少慌ただしい始まりとなった。今日は16時18分のアムトラックでシアトルに戻る。 荷物をホテルに預けて、僕達は昨日閉まっていたポートランド美術館へ行った。ストリートカーに乗るとエース…

西海岸旅行記2014夏(18):6月9日:ポートランド、丘の上の病院、騒々しいフレンチレストラン

公園の途中に現れたポートランド美術館は休みだった。それではと、僕達は目的地を改めて山の上にあるオレゴン健康科学大学を目指すことにした。特に大学には用がないというか、ほとんど病院みたいなところなので行っても仕方がないのだが、麓から大学までエ…

西海岸旅行記2014夏(17):6月9日:ポートランド、都市計画と窮屈さと雑踏

ジャイロを食べ終え、オレンジジュースを飲んで一息ついた僕達はポートランド美術館へ行くことにした。このままサウスウエスト・パーク・アベニューを南へ歩いて行けばいい。名前の通り、サウスウエスト・パーク・アベニューは公園に沿って走っている。ポー…

西海岸旅行記2014夏(16):6月9日:ポートランド、エースホテル、フードカート

翌日、僕達が起きるとケリーはもういなかった。昼頃までゆっくりと身支度して、書き置きを残して家を出る。2泊もするとすっかり馴染んで少し寂しい。今日も快晴だ。乗り慣れたバスに乗り、MAXに乗り換え、とりあえずは荷物を置きにエースホテルへ向かう。 …

西海岸旅行記2014夏(15):6月8日:ポートランド、豊かなスーパーマーケット

今夜テキサスへ戻るソルティは、飛行機の時間があるので僕達より先に店を出て行った。僕とクミコも少ししてから店を出た。ウエスト・バーンサイド通りまで歩くと、かの有名な書店「パウエルズ」の看板が見えて、そこには「営業中」のサインが出ている。なん…

恋人のシェア;街で声をかけた女の子が彼女のフェイスブック友達である確率

ものすごく大雑把な計算を寝ながら夢の中でしました。 京都市の人口:約150万人 年齢別人口割合を無視して全ての年齢層が同じ割合で存在する、と仮定。年齢の変域を0から100歳として、20代の人口は、 150万÷10=15万人 男女比が同じと仮定し…

西海岸旅行記2014夏(14):6月8日:ポートランド、アソシエーションがない、携帯電話もない!

コーヒーショップを出た僕達は、ダウンタウンへ向かった。MAXを降りると小さなレンガ作りの広場があって、矢鱈滅多と鉢植えの花が並べられており、それらにまとめてスプリンクラーで水が撒かれていた。クミコが「パイオニア・コートハウス・スクウェアだよ、…

西海岸旅行記2014夏(13):6月8日:ポートランド、日本人街、中国人街、ハイテックはどこだ?

文句ばかり書いたようだが、それでもポートランドへ行ってみようと思ったのは、「再開発が成功したコンパクトでクリーンな都市」「今もっともクリエイティブな若者に人気の街」というフレーズから「もしかしたらハイテク都市なんじゃないか」と思ったからだ…

西海岸旅行記2014夏(12):6月8日:ポートランドの魅力的ではないところ

ランチを終えて、さてどこへ行こうかという段になると、実は僕達にはそれ程行きたいところがない。とりあえず店を出て、目の前にあるさっきと同じMAXの駅で路面電車に飛び乗った。 ポートランドの電車も、いちいち改札を通るのではなく、乗客が切符を持って…

西海岸旅行記2014夏(11):6月8日:ポートランド、それ程は大きくない橋を渡る

6月8日のはじまりは、まだ外も真っ暗な早朝で、一体何時だったのかは分からない。クミコが「痒い」と言って僕を起こした。旅先のベッドで痒いとなると一番に浮かぶのはダニだかノミだか、そういう類の虫だけど、僕はなんともなかったし、何かに刺されたよ…