逗子から都内へ通勤すること

f:id:ryota_yokoiwa:20190323075057j:plain

 逗子から東京都内まで、実際に2ヶ月通勤してみた実情を書きたいと思う。
 僕自身、引っ越すに当たっていくつかの「逗子ー都内通勤」記事を参考にしたし、そういうウェブ上の情報がなければ引っ越しはしていないと思う。
 逗子駅では都内に向かう電車が4両増結される。だから、少し早めに駅へ行けばずっと座って都内まで行くことができる。そのような話をネットで読んで、それなら可能性があるかもしれないと思った、のが引っ越しのきっかけだ。
 帰りの電車も、そこまでは混み合わないので、大抵途中からは座れるということだった。
 座れるのであれば、PCで作業したりして、ある程度は時間を有効に使うことができる。
 そのような、やや良さそうな電車の便に押されてエイヤッと逗子に引っ越した。細かい問題は出てくるだろうけれど、その場その場で対応すればいいし、だいたい海辺の町に暮らすというのはずっと憧れていたことなのだから。

 まず朝の電車は基本的には座れる。
 はじめて朝に駅へ向かった時、想像以上にたくさんの人いるので「これはもしかしたら座れるなんて嘘なんじゃないか」と思った。実際、乗る予定の電車ピッタリの時間に駅へ行っては座れない。一本前の電車を見送って、長時間通勤に備えて並んでいる人達の列に加わり、5,6分次の電車を待つことになる。そうすればまずは増結される4両に座れる。また、怖くてあまり試さないけれど、増結される後部車両でなく、うんと前の方へ行けば、久里浜方面からやってきた車両の中にもポツポツと空いている席がある。
 試しに一度立ったまま通勤してみたら、試さなくても分かっていたことではあるけれど、東京に近づくにつれて満員度合いはどんどん強烈になり、新橋についたらもうヘトヘトだった。逗子で席を確保しておかないと悲惨な通勤になる。最悪の場合はグリーン車に乗った方がいい。
 とにかく少し早めに駅へ向かえば、まず間違いなく座ることができるので、朝は問題がない。ネットに書いてあった通りだ。

 帰りの電車は、これも僕が地下鉄に乗り換える新橋からの話になる。
 新橋からはたくさんの人が乗るけれど、東京駅からやってきた電車には人があまり乗っていなくて、新橋でギュウギュウになることはまずない。品川でなかなか人が増えて、西大井で少し減って、さらに武蔵小杉でも人が減って、そのあともどんどん人が減っていく。次に人が増えるのは横浜だが、そこまで沢山は乗ってこない。だから、帰りの電車はそんなに混んでいないと言っても良いだろう(たぶん電車の遅延があったときだけだと思うのだけど、たまにかなり混雑している)。

 ただし、車内が満員にはなっていないけれど席は全部埋まっているという状態が長い間続く。「武蔵小杉で降りそうな人の前に立つ」だとか、それらしいティップスがネットでは囁かれていたけれど、確実性に掛けるし、なんというかキョロキョロして席を奪い合うのはあまり僕の性には合わない。かといって、新橋から逗子まで1時間立ったままでは時間と体力の無駄だ。

 そこで、折りたたみ椅子を使うことにした。
 折りたたみ椅子は、アウトドア用品に軽くて小さなものが沢山ある。
 重視したのは座面が高いことだ。コンパクトな製品は基本的に座面が低い。ほとんどしゃがんでいるみたいになってしまうものもある。それでは膝にパソコンを載せて作業することができないので、あまり意味がない。座った時になるべく膝の上が水平になるようにしたい。
 そんな条件で探して、DODのウルトラライトハイシートチェア

 を買った。重さ約650グラムで、畳んだ時には直径10センチ、長さ35センチの円筒状になる。これならバックパックに入れて何の問題もない。展開すると座面の高さは46センチあるので、普通に電車の椅子に座るのよりちょっと低い程度だ。(このメーカーはずっと面白い製品を出し続けているけれど、価格帯が安くて、故にデザインも安っぽい。この椅子も3500円しかいない。高級ラインを出せばもっと売れるのではないかと思う。)
 新橋から乗車すると、続く品川と西大井で左のドアが開くが、その後はずっと右側のドアが開く。だから西大井までは立っていて、西大井を過ぎれば左ドア角に折り畳み椅子を展開して座ればいい。混み気味の場合は武蔵小杉まで一駅待てば大抵それなりのスペースが確保できる。
 
 そういう方法で結構快適な通勤をしている。
 移動中の作業は、どうしてか僕の場合は静かな環境よりも随分捗るので、蓋を開けてみれば通勤で時間を失うというより作業時間が増えたという感じだ。もちろん、その分家でゆっくりする時間が減ったわけだが、今の僕にはちょうどいい。