西海岸旅行記
たくさんある中から、ブルース・リーのお墓を見つけ出すのは困難に思えるが、グーグルマップに表示されるのでGPSを頼りに歩けばなんてことはない(それでも少し探したけれど)。ブルースの墓は、息子ブランドン・リーの墓と隣合わせで並んでいる。僅か32歳…
スタジアムは美しい。そして時々ゲームも素晴らしい。6月のシアトルの風も、見晴らしの良い座席で飲むビールも素敵だ。しかし、何度も書くようだが、僕達は基本的に野球には興味が無い。僕達はというか、外野席に座っている観客の多くは野球観戦よりも、賑…
6月10日は11時頃に起床で、12時にチェックアウトという多少慌ただしい始まりとなった。今日は16時18分のアムトラックでシアトルに戻る。 荷物をホテルに預けて、僕達は昨日閉まっていたポートランド美術館へ行った。ストリートカーに乗るとエース…
公園の途中に現れたポートランド美術館は休みだった。それではと、僕達は目的地を改めて山の上にあるオレゴン健康科学大学を目指すことにした。特に大学には用がないというか、ほとんど病院みたいなところなので行っても仕方がないのだが、麓から大学までエ…
ジャイロを食べ終え、オレンジジュースを飲んで一息ついた僕達はポートランド美術館へ行くことにした。このままサウスウエスト・パーク・アベニューを南へ歩いて行けばいい。名前の通り、サウスウエスト・パーク・アベニューは公園に沿って走っている。ポー…
翌日、僕達が起きるとケリーはもういなかった。昼頃までゆっくりと身支度して、書き置きを残して家を出る。2泊もするとすっかり馴染んで少し寂しい。今日も快晴だ。乗り慣れたバスに乗り、MAXに乗り換え、とりあえずは荷物を置きにエースホテルへ向かう。 …
今夜テキサスへ戻るソルティは、飛行機の時間があるので僕達より先に店を出て行った。僕とクミコも少ししてから店を出た。ウエスト・バーンサイド通りまで歩くと、かの有名な書店「パウエルズ」の看板が見えて、そこには「営業中」のサインが出ている。なん…
コーヒーショップを出た僕達は、ダウンタウンへ向かった。MAXを降りると小さなレンガ作りの広場があって、矢鱈滅多と鉢植えの花が並べられており、それらにまとめてスプリンクラーで水が撒かれていた。クミコが「パイオニア・コートハウス・スクウェアだよ、…
文句ばかり書いたようだが、それでもポートランドへ行ってみようと思ったのは、「再開発が成功したコンパクトでクリーンな都市」「今もっともクリエイティブな若者に人気の街」というフレーズから「もしかしたらハイテク都市なんじゃないか」と思ったからだ…
ランチを終えて、さてどこへ行こうかという段になると、実は僕達にはそれ程行きたいところがない。とりあえず店を出て、目の前にあるさっきと同じMAXの駅で路面電車に飛び乗った。 ポートランドの電車も、いちいち改札を通るのではなく、乗客が切符を持って…
6月8日のはじまりは、まだ外も真っ暗な早朝で、一体何時だったのかは分からない。クミコが「痒い」と言って僕を起こした。旅先のベッドで痒いとなると一番に浮かぶのはダニだかノミだか、そういう類の虫だけど、僕はなんともなかったし、何かに刺されたよ…
知らない街の外れに真夜中に到着し、人通りのない暗い道を少し奥に入ると何軒かの家が並んでいた。この家のどれかが今夜僕達の泊まる家だ。 まだそれ程名前が轟いているわけでもないので、ここでAirbnbの説明をしておきたいと思う。 Airbnbというのはウェブ…
ポートランド・ユニオン駅に着いたのは夜10時だった。駅は暗くて、ほとんど人はいない。アムトラックからパラパラと下りてきた人達もパラパラとどこかへ消えて行く。 ガランとした待合室の奥にトイレがあって、そこで用を足して待合室に戻ろうと廊下を歩い…
ウォーター・フロント・パークを後にした僕達はノッキー夫妻に案内してもらい、夜のシアトルを散歩することにした。海からビル群を抜けて坂を上がって行く。神戸みたいな街だと思う。実際に僕はまだ自分がアメリカにいるのだと、はっきりは感じていなかった…
グリーン・トータス・ホステルの前で無事に落ち合った僕達4人の日本人は、パイク・プレイス・マーケットを抜け、坂を下り海へ向かって歩く。 6月のシアトルは日没が9時半くらいなので、夕方6時はまだまだ明るかった。目指しているウォーター・フロント・…
グリーン・トータス・ホステルは、シアトル観光を考える上でかなりの好立地ではないかと思う。パイク・ストリート、ファースト・アベニューに建つホステルの目の前はパイク・プレイス・マーケットという活気溢れる市場で、まあなんというかスターバックスの…
アメリカの第一印象は「人がいない」というものだった。この印象も、旅行を通じて変わらなかった。入国審査を出て、キャリーバッグを受け取り歩き始めると、すぐに人が少ないと思う。まだ日差しの強い真っ昼間の1時なのに、大きな空港の中も人が少なくてガ…
富士が見える、と思った。2度目の機内食のあと、僕はいつの間にか眠っていて、「そろそろ着くよ」と起こされた時には既に北米大陸の上を飛んでいた。窓の外、遠くに見える富士山のような山はレーニア山という4392メートルの山だった。昔、「富士山が有…
起きるとまだ6時半で、窓の外は曇天だった。薄い雨が降っているかもしれない。クミコはまだ眠っている。昨日、仕事から帰ってきて、遅くまでパッキングをしていたのだろう。既にパッキングを終えていた僕は先に寝てしまった。僕の荷物は普段使っている25…
こんな風に書くとまるっきり古臭いのだけど、アメリカという国に子供の頃から憧れていた。僕は1979年生まれで、子供時代というのは随分昔の話だから、2014年の今となっては古臭くて当然なのかもしれない。子供の頃テレビでは「ナイトライダー」が地…
この短い旅の記録をどういう軸でまとめようか、随分と考えた。アメリカと日本の対比。旅行中にシンクロしてきたスティーブン・キングの小説。個人的なアメリカに対する想い。文化の異なり強さと韓国。大量消費社会の病理。コミュニティのサイズ。社会設計と…