2010-01-01から1年間の記事一覧

身体というイメージ

奇しくも昨日と同じような構成だ。 クラブに始まって、整体の話に続く。 僕はメトロの狭いチルスペースにいて、京大で認知科学の研究をしているという名前も知らない人と話していた。彼の研究テーマは人が行動するときに必ずする「予測」についてだった。予…

言葉による整体

彼と最初に会ったのはクラブのトイレの前だった。多分もう10年近く前のことだ。メトロの男子用トイレは便器が一つあるきりで、僕が用をたしに行ったとき、ドアの前では何人かの男達が短い列を作っていた。何の音楽が掛かっていたのか全く覚えていないし、…

管理下におかれる人々

昨日の夜、雨の中、百万遍から金閣寺まで自転車で友達を訪ねた。メインの話題は全く別のことだったのだけど、それとは別にこういう話をしばらくした。 大学の管理の話。 それは彼のこういう一言から始まった。 「立命ってやっぱりイモ大学だ」 僕も彼も大学…

KyotoParis.

2010年5月17日月曜日 夏みたいに明るい午前の日差しを浴びて、木屋町を抜けM君のお店へ向かった。自転車の前輪はパンクしてしまった様で空気があまり残っていない。耳元ではイヤホンからBBCのニュースが流れてるけれど、気もそぞろで英国アクセントの…

カウントダウンはいつも既にはじまっている。

カウントダウンはいつも既にはじまっている。それは、いつか僕たちが死んだり決別したりする、ということで全く自明なことだ。でも、これまでそれほど意識してこなかった。 最近、僕にとってとても重要なある事のカウントダウンが始まり、そのたった一つのカ…

志摩;間崎島

今年の夏、T君とM君が転勤でそれぞれカリフォルニアとドイツへ行くことが決まった。共に短くて3年くらい、長いといつ日本に戻って来るか分からないとのこと。 そこで、五月の一日二日と、学部修士を共に学んだ5人で三重県へ行き、ロッジのような所で宿泊し…

韓国語

1日に10分だけ勉強しようと、しばらく前に韓国語のテキストを買った。テキストと言っても文法が載っていなくて会話のフレーズがたくさん載っているだけのやつだ。簡単、すぐ話せる!みたいな。きちんと文法をやらないとかえって遠回りになるのかもしれな…

ミズカラニヨッテミズカラアル;その1

今から書こうとすることを、僕がどれだけ正確に表現できるかは分からない。 大袈裟な話に見えるかもしれないし、実際のところ大袈裟なのかもしれない。でも、僕にとってはそれは本当に大きな発見だった。ここ数年でジワジワと、まるで深い海の底から浮上して…

トーラスと円柱

注。計算間違えてました。円柱の高さはドーナツの真ん中の円周になるので 2x(円周率)x(a+r/2)ですね。すみません。 今日の記事は写真で載せた手書きのものが全てです。 僕は実は中学生のときに勝手に微分積分の初歩を勉強して、テストでも速度を求めなさいと…

実在について

左太ももからお尻にかけての痛みがまだ取れない。24日に高負荷かつあまり良くない方法で気分に任せてトレーニングしてしまい、なんか良くないなと思いながら続く2日間引越しをしたら随分激しく痛むようになった。以降、なるべく安静をと、研究室に行く以…

扉は突然開く

タイ人のSと久しぶりに話したら、まずまずの日本語で話すので驚いた。今まで英語でしか話したことがないし、一言すら彼女の口から日本語が出るのを聞いたことがなかった。 僕が「なんだ日本語も話せるんだ、知らなかったよ」と言うと、彼女は「この間、朝起…

土と桜

冬が終わり、春が本格的に始まるまでの短い間、僕はたくさんの人に様々な意味合いでさようならを言った。ある時にはそれは「また今度」であり、ある時には「永久にバイバイ」だった。それほど遠くはない場所へ引っ越した人も、海外へ引っ越した人もいるし、…

グレックは宇宙人にさらわれた。

子供の頃、ときどき宇宙人やUFO関係の特番があった。世界各地で撮影されたという未確認飛行物体の映像を流して、そのビデオテープを映像の専門家だという人の所へ持っていって分析して貰う。「すくなくともこの三つ目の映像は合成ではあり得ません。計算によ…

捕鯨・イルカ漁

これはかなり迷いながら書いて、しっくり来ないので公開も躊躇っていたのですが、あまりタイムリーさがなくなりすぎるのも考えものなのでアップします。 ________________________________ 和歌山県太地町のイルカ漁を告発…

韓国式

Pがビール瓶を持ち上げ、栓のすぐ下を左手でギュッと掴み、栓と人差し指の付け根の骨の間に割り箸のお尻を差し込んだ。それから割り箸の中程を右手で叩くときれいに栓は弾き飛んだ。 「わー、すごい!!!」 「コリアンスタイル!!!、クール、わぉ!」 Cが…

「術」の呪いを解除する「道」というシステム

「物語に銃が出てきたら、そこからは弾が発射されなければならない」 村上春樹がチェーホフから引っ張って来たこの言葉は、「1Q84」という物語の中で随分印象的なセリフだ。作品を読む中で絶対に無視することのできない細部。 呪いと占いと武道の話をしたい…

さようなら僕たちの奇妙な国際生活

今となっては半ば古典的な名曲"Born Slippy Nuxx"を掛けるとなんだかものすごいことになってしまった。こんなに盛り上がるとは思っていなかったので、僕は久しぶりに触るDJソフトの中を急いで探し回り、場のテンションを維持出来そうな曲をいくつかピックア…

僕たちの消費電力。

昼御飯にパンとチーズを齧りながらTEDを見ていたら、テクノロジーというのは生命の延長で、生命はエントロピーを増大させないように(あるいは緩やかに行う)自己を保つ(とうとする)システムの一つだ。という話が出てきた。例えば銀河系も一つの形と運動を…

携帯電話/電車。

昨日今日と連続で話題に上がったので、携帯電話のマナーについて少し書いておこうと思います。 日本では携帯電話を電車の中で使うことは「いけないこと」になっています。これが意味不明だという意見を、昨日は海外の日本人から、今日は日本にいる外国人から…

スケール。

理由があるのかないのか、僕たちは今僕たちが持っている時間空間の感覚で生きている。あの人の声が僕の耳に届くのは気にとめるまでもない一瞬の出来事で、この星の歴史は永遠かのように長い。原子分子の動作は見えないくらいに小さくて、太陽系は見えないく…

プリウスとipad(その3)。

10年くらい前に、僕は大学でC言語を習った。それまで全くプログラミングなんてしたことがなかったので、プログラミングというのはこういう面倒な作業なのだ、と思っていたら、同じくインタフェースの授業でVisual Cを使うことになり、なんだこんなに簡単に…

プリウスとipad(その2)。

プリウスのブレーキ問題では、どこまで人間が制御してどこからをコンピュータが制御するのか、ということを考えざるを得ない。ひいては、自動車の運転に限らず、僕たちが何かをするときに、どこまで身体を使うのか、どこまで自分の感覚を使うのか、という問…

プリウスとipad(その1)。

プリウスのブレーキ問題は結局リコールという形で結論を出した。僕自身はプリウスを運転したことがないし、本当のところどういうことが起こるのか体験したわけではない。でも、色々な情報を当たってみて思ったのは、それが自動車の癖の範疇だろうが不具合の…

血液。

誰かの頭から血が吹き出すのを見て、そして何らかの嬉しさを感じるというのは、けして誉められたものではないかもしれない。だけど、どうか許して頂きたい、僕はその時一つのひらめきを得て、それを喜ばしいと思った。一つ弁解の余地があるとすれば、それは…

節分祭、誕生日。

午後11時から始まる火炉祭を見た後、境内の出店でいくつかの物を食べたり飲んだりして、それから僕たちは参道を東大路通り目指して歩いていた。その時、僕は先頭を歩いていて、Sが呼び止めるので振り返ると、みんなが一斉にハッピー・バースディーを歌い始…

自由の象徴。

「武術の話の続き」という、エントリーを書いたとき、マラドーナのあるプレーが俺にとっては自由の象徴だ、というコメントを貰ました。それから僕はマラドーナのプレーをいくつか探して見て、その後、自由の象徴という言葉について考えた。 僕は自由という言…

僕たちの戦争ごっこ。

国籍が様々な僕たち12人がテーブルを占領して、これも国籍がバラバラな男達5人がカウンターに座ると、その小さくて暗いバーの中はもう満員だった。最後に入って来てカウンターに座った男はロシアからやって来た背の高いどこかもの悲しげな男だった。 ほん…

武術の話の続き。

昨日、いくつか紹介したい動画があると言って終りましたが、今日はそれを紹介していこうと思います。 最初に塩田館長の動画からです。 塩田館長の動画はyoutubeにもいくつかあるし、検索すれば大体のところはみることができます。 ここには有名なのを一つ貼…

武術の真偽。

昨日簡単に合気道のことに触れたので、今日も引き続き武術に関することを書いておこうと思う。これは、合気道とかってなんか胡散臭い、という人たちに対する答えの一角にはなるのではないかと思う。 僕はベースに子供の頃少しやっていた少林寺拳法とボクシン…

伊勢神宮

ちょうど1週間前の日曜日、伊勢神宮を参拝してきました。小学校で行った修学旅行以来なので、伊勢に足を踏み入れたのは実に18年ぶりということになります。 ちなみに僕が通っていた小学校は京都にあって、修学旅行は奈良で大仏などを見た後、そのまま伊勢…