be still like vegetables.

 ドイツにいる友達がベジタリアンのデモに遭遇して、そのときに貰ったパンフレットの訳を彼女のブログに載せてくれていました。僕はときどき肉類も食べたくなるし、ベジタリアンになることは難しいけれど、それでも肉類を食べる量が昔に比べて減りました。それは周囲でベジタリアンの人が健康に暮らしているのを実際に目にするようになり、「人間は肉、野菜、穀物をバランスよく食べなくてはならない」というのがどうやら本当に嘘だったらしいという認識を持つようになったからです。昔、僕は大袈裟に言えば半ば義務的に肉を食べていることがありました。タンパク質も摂らなきゃな、という感じで。そういうタンパク質強迫観念が解けて、食べたいときにだけ肉を食べるようにすると自然に食べる量が減ったという次第です。

 パンフレットの内容は実に興味深いです。

(以下、引用。『読後感またはエッセイ。』 http://yui.greenebooks.net/ より)

「浪費による飢餓
食料品価格が世界中で上昇している。私たちが、ヨーロッパ内で『物価の上昇』に腹を立てている間、別の場所では深刻な生き残りのための戦いが蔓延している。
ラテンアメリカ北アフリカ、アジアでは今日、およそ8億5千万の人間が栄養失調に苦しみ、毎分11人の子供たちが餓死している。

その原因は多様
気候の変化によって、干ばつと不作が多くの南の国々で増加している。増大する『バイオ燃料』のための植物の栽培が、食料としての作付けを圧迫し、投機家はさらに、価格の上昇に拍車をかける。

最も重要な要因
けれども、絶え間なく上昇している需要は、動物のための食料だ。1961年から今日まで、世界の食肉の消費は、7.100万トンから2億8,4000万トンにまで上昇している。2050年までに、それはさらに2倍になる見込みを、FAOは公に発表している。莫大な資源の浪費
―――1カロリー分の食肉の製造のために、30カロリー分の植物が餌として与えられるからである。そのための作付け面積の需要、そのための水の運搬、そして価格の上昇。何も不思議ではない。

食肉は人間の栄養を食い尽くす
氷に覆われていない土地のうち、およそ30%が、畜産産業のため、またはその他の家畜の餌のために独占されている。豆類の収穫のうち90%が、また栽培される穀物の半分以上が、食用の家畜と、乳牛の餌となっている。栄養エネルギーの大部分が、家畜の消化過程によって失われている。牛の場合、例えば、90%である。この浪費の周り道さえなければ、同じ量の穀物と豆類で、10倍の人間を養うことができる。食料危機は、多分に食肉産業の落とし子である。

食肉は熱帯雨林を食い尽くす
人間が食するための動物たちのために、年々、325、000平方キロメートルの熱帯雨林が、取り返しのつかないまでに破壊されている。それはほとんど、ドイツの国土と同じだけの大きさである。われわれ地球の、緑の肺の乱伐は、火のような勢いで行われる開墾によって加速している。

食肉は気候を食い尽くす
FAOの発表によれば、温室ガス効果の原因の18%を、食肉・ミルク産業が占める。これは、なんと交通による温室ガス効果の世界総計よりも多い。14億の牛が消化によって年々生み出すメタンガスだけで、200万トンのCO2と同じほどの気温上昇の効果がある。

食肉は水を飲み尽くす
地球温暖化は、水不足と干ばつを急激に進行させる。すでに今日、世界で200万の人間が、きれいな飲み水を得ることができない状態である。同時に、たった一キロの食肉を生産するために、使用されている水の量は、われわれ人間の体が一年間に必要とする最低限の水の量よりもずっと多い。

『一かけらの生きる力』・・・それは本当?
栄養学はもうすでに知っている・肉は、人間にとって、生きるため不可欠な栄養素ではないということを。さらに、ハイデルベルク大学の長期にわたる研究は以下のように発表している。肉を全く食べない人間はより健康であり、また平均寿命も高い。
肉食をしないで生きる人は、彼自身にとって、また我々の環境にとってよい決断をしているのである。」

Die Tier Freunde e.v のパンフレット、全文訳・ゆい