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Nanto Mohaya Portlandというポートランドを紹介したジンの紹介


 "Nanto Mohaya Portland" ( https://omoshirocool.stores.jp/ )というジンの存在をTwitterで知り、注文して読んでみました。
 念の為に書いておくと、日本語のジンです。
 とても良いジンだったので紹介したいと思います。
 現在手に入る「ポートランド」をテーマにした日本語書籍の中で、”1番ちょうどいい!”ものではないかと思います。

 最近、僕はポートランドに強い興味を持ち、移住を射程に入れて情報収集していて、その一環でこのジンも注文しました。
 6月には実際に訪ねてみる予定です。

 ポートランドは、LAやNYみたいに、誰もが知っているアメリカの都市ではないので、先にどのような都市なのかイメージを持って頂く目的も兼ね、"Nanto Mohaya Portland"の1ページ目を引用させて頂きたいと思います。

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   ポートランドのうわさ。
  
  ・クリエイティブな若者が住みたい街ナンバーワンらしい
  ・アメリカで最も環境にやさしい街らしい
  ・アメリカで最も自転車にやさしい街らしい
  ・アメリカで最も美味しいクラフトビールが飲める街らしい
  ・アメリカで最も外食目的で出かける価値のある街らしい
  ・チェーン店よりも地元のビジネスを大切にする街らしい    ・音楽や美術をはじめ芸術全般がとても盛んらしい
  ・活気あるコミュニティがたくさんあるらしい
  ・近くにアウトドアを楽しめる大自然がたくさんあるらしい
  ・近くにレベルの高いワイナリーがたくさんあるらしい
   などなどなどなど…

  これらのうわさを聞いて
  「なんだその面白そうな街は!」と思い
  自分で大変しにいってみることを決意

  ちなみに、うわさは全て真実だったのでした  
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 これらの噂に惹かれた著者、荻原貴男さんが、実際にポートランドを訪ね、見聞きされたことを30ページ程度のジンにまとめられたものが、この"Nanto Mohaya Portland"です。
 紙面のデザインも、文章もとても上手で、丁寧にデザインされていることが伺い知れます。
 フルカラーで、写真がふんだんに使われています。
 
 目次も紹介させて頂きますと、
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  1,なぜポートランドに心惹かれたのか
  2,ポートランドの魅力概論
  4,ポートランドってどこ?
  5,5つのエリア
  6,優れた公共交通
  7,自転車の街ポートランド
  8,ポートランドファーマーズマーケット
 12,フードカート
 14,ビール好きの楽園ここにあり
 16,本好きの聖地パウエルズブックストア
 18,zine - 個人が作る小冊子
 20,IPRC
 22,オモシロリスト ポートランド
 27,ポートランドブックガイド
 28,ポートランド看板デザインコレクション
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 という構成。

 27ページの”ポートランドブックガイド”でも紹介されている「グリーンネイバーフッド」は、日本で出版されている、ポートランドに関する一番有名な本ではないかと思います。
 まだ精読はしていませんが、この本の前書きには「(日本で)長い間通っていた飲み屋で常連客と仲良くなって話をするようになり、足が店から遠のくようになった」というようなこと書かれています。

 僕は、この感覚がとても良く分かる気がします。
 馴染みの、常連のお客さんと仲良くなって、お店に行って人々と話すのは、どちらかというと「良いこと」だとは思うのですが、少なくとも僕はそういうのを面倒に感じます。そうでない場合も極稀にあることはありますが、大抵の場合「なんか面倒」になって来ます。

 今、「地域」とか「コミュニティ」とかで「人と人が出会う」ということがアチラコチラで叫ばれていますが、ひねくれているのか僕はそういうのがあまり好きではありません。
 建築の動線設計で、「人と人が出会う空間」とか書いてあると、イラッとします。

 だから、程度の差はあっても、僕は「グリーンネイバーフッド」の著者の方と似たような傾向を持っているのではないかと思い、その方が続けて「ポートランドにはそういう嫌な感じもなく上手くいってる、この街に一歩足を踏み入れて興奮した」というようなことを書かれているので、それだけでもよりいっそうポートランドのことが気になるようになりました。

 ただ、この本では都市設計のことに重点が置かれているので、訪ねたり住んだりしたときの空想に役立てるにはちょっと話が違う感じがします。
 その点、"Nanto Mohaya Portland"は、「ちょうどいい!」です。ざっと目を通すと、「ああ、素敵な街があるんだなあ」というすっきりした気持ちになります。全体を流れる透き通った空や水のような雰囲気が、ポートランドという街の心地良さをこちらへ伝えてくれます。行ってみたい、と素直に思いました。
 これから、誰かにポートランドのことを知りたいと言われたら、まずこのジンを読んでみるといいと答えることになりそうです。

 最後にポートランドに関する書籍の紹介をしておきます。

From Oregon With DIY
エディトリアル・デパートメント

 雑誌"Spectator"のポートランドがフィーチャーされた号。
 情報が「ヒッピーの残り香」に偏っている感じで、自然も大事にしてるハイテク都市みたいな部分があまりなく、ちょっと期待はずれでした。まあDIYと書いてあるので当然といえば当然ですが。



The Mighty Gastropolis: Portland: A Journey Through the Center of America’s New Food Revolution
Chronicle Books

 英語で書かれた本で、これはポートランドの食に、その豊かさと自由さに焦点を当てたものとなっています。アメリカっぽいというか、ほぼ全員タトゥー入ってます。



グリーンネイバーフッド―米国ポートランドにみる環境先進都市のつくりかたとつかいかた
繊研新聞社

 本文中でも紹介した本です。