イエローな太陽にパーフェクトな紅茶。

 葵橋を通り、鴨川を渡るとき、僕は橋の上から川面に浮かぶ鳥たちの姿を見た。
 今日は冬の冷え込みが力を盛り返して、お陰で僕はマフラーをクルクルと巻いて、手をポケットに突っ込んでいる。なのに、彼ら水鳥たちときたら、こんな冷た風の中、水に浸って生活しているのだ。

 この水鳥の生き方について、僕はもう随分長い間疑問を持っている。だから、もしかしたらこのブログにも一度書いているかもしれませんが、その疑問というのは「どうして彼らは死なないのか?」という至って単純なものです。

 いくら羽に覆われていて、それが油を分泌して水を弾く、なんて言われても、でも寒いには違いない。川の流水と、風が体温を刻一刻と奪うはずだ。それに対して、彼らはそんなに豊富な食べ物を手に入れているようには見えない。どうみても、消費するカロリーのほうが食べ物から得られるカロリーよりも多いように見える。

 これは水鳥に限ったことではない。
 たとえばそこここを飛んでいるハトですが、飛んで、ひょこひょこ歩いて、そうして漸くなんだか分からないゴミみたいな小さいエサを啄ばむ。その小さなエサを手に入れるために消費したカロリーは、そのエサに含まれるカロリーよりも多いように見える。

 彼らが平気で生きていると言うことは、もちろん、得るカロリーが消費カロリー以上であることを証明しているのだろうけれど、「飛ぶ」という移動方法がとてもエネルギー効率のいいものであることを考慮しても、感覚的にどうも腑に落ちません。