メキシコ人の赤いテーブル。

 風邪を引きました。
 もう長らく風邪を引いていなかったので、もしかしたら風邪を引かない体になったのではないかと考えていたのですが、やっぱり引くようです。当たり前だけど。

 20日。
 Aちゃんがフリマ出店していたので、うちの学祭に出掛けると、なんと地元の同級生が彼女と仲良くフリマをしていてとてもびっくりした。彼と会うのは何年も前の友達の結婚式以来だ。彼はますます立派な会社にヘッドハンティングされて転職していた。
 その後、Aちゃんのブースに行って、すこしだけそこにいて、それからフリマを見て回った。本当はもっと沢山欲しい物があったのだろうけれど、僕は風邪でぼんやりとしていて商品を真剣に見る気にならず、村上春樹の本を一冊と、コーデュロイのパンツ一本だけを買った。

 それからカフェ「ノアール」へFと行ったのですが、とても凝っていて完成度の高い空間になっていた。僕は人の作った物を素直に誉めることができない捻くれた性質を持つのですが、今回のノアールは本当にとても良くできていた。壊すのがとてももったいない。しかも2階建ての大工仕事なのに、女の子だけでやったそうです。

 僕は学祭というものがあまり好きではなくて、出店したことも一度しかありません。そのときはワインバーを出して、ワインの勉強も結構しました(貴腐ワインを作るブドウにはボツリヌスシネレアというカビが付くとか、結構細かいことまで)。

 軽くAちゃんと夜御飯を食べて、その後彼女は研究室へ。明日から筑波の実験施設へ行くのでその準備とのこと。
 僕は少し勉強をして、本を読んでいると熱が出てきたので眠る。「ロミオとジュリエット」を今までどんな話か知らなかったのですが、やっと読んでみると悲惨な話だった。

 21日。
 風邪なので大人しくしていようと思いながら、バイクを全面的に修理した。久し振りにバイクに乗るとすごく楽で感動した。
 密かに只で住めないかと思っていた人気のないアパートがあるのですが、管理人さんに話すと「○○の社宅だから駄目」と言われる。これから家賃の要らない生活ができるという甘い期待が消える。
 夜、オスカー・ワイルドの「カンタービレの幽霊」を読んでみるとコミカルなゴーストストーリーの原点に思われた。読んでいると熱が出てきたので眠る。

 しばらく前に、僕はこのブログにヘンテコな話を書いた。変な男が「僕」に”ネジを巻かなくてはならない”という話で、自分で読んでも意味が分からないし、ネジを巻くというのがどういうことなのか明確な意識を持たないで、単に手が動くに任せて書いた。何故そんな話を自分が書いているのか良く分からなかった。でも、この間ある本を買うと”ネジの巻き方”が書いてあった。僕が昔から知っていて、でも大切だとは思わなかったことが、その本の中では”ネジを巻く”と表現されていた(村上春樹じゃないですよ)。だから、僕はそれからときどきネジを巻くようにしています。