ドイツ。

 昨日はまたUと日仏学館で映画を見た。先週に引き続きアニエス・バルダ。楽しいのか悲しいのか分からない映画。結局のところ、物語というのは楽しくて悲しいものなのだと思うけれど。破壊と再生の繰り返し。お茶でも飲むしかない。子供は成長して恋に落ちる。

 できることはしなきゃならないこと
 しなきゃならないことをするだけさ
 だから上手く行くんだよ

 僕は60年代や70年代前半の文化を超えるものをなかなか見付けることができない。見付けるどころか、僕たちは新しいものを作り出さなければならないのだと思う。でも、簡単なことじゃない。

 連絡事項になるけれど、22日の火祭は経験者の情報によると「混雑を極めていてうんざりする。人口密度が狂う」ということで、単に”楽しい”ということは期待できないと思う。でも気にしてる人も多いと思うし、頑張って行こう。タフな格好で。

 それで、今日はUと梅田までヤンセン展を見に行った。北斎もすこしだけ展示してあって、僕はやっぱり北斎はすごいと思った。ヤンセンからはどちらかというと技巧的なものを学んだ。
 ヤンセンを見終わっても、時間はまだ2時で、僕らは行く当てもなく「どうしようか」と本屋に立ち寄って一通りの情報をチェックしようとして、でもなんとなくそれも挫折して、僕は昨日友達からのメールでちらっと知ったHEPの清川あさみ展に行ってみようと提案した。

 そうして、僕らはヤンセン展と清川あさみ展を見た訳だけど、僕は途中からなんとも言えないイライラした気分に襲われる。基本的に人の作品を見るのは悔しいし、僕は何かを作って人に見せたいと思う。

 何日か前の日記に物質の波動性と粒子性のことで”群盲ゾウを撫ぜる”の例えを書いたけれど、今日の北斎の中にその絵があった。それから古本屋に数学者イアン・スチュアートの本があって、同じような議論が書かれていた。