レインボー。

 胃袋に紅茶を大量に流し込んだ後に、少しだけランニングをした。
 あまり体には良くないだろうけれど、でもまあ飲み物をたくさん飲んだ後に走りたくなることだってある。

 僕は比較的気が短いので、ランニングといってもゆっくりと長い時間を走ることができなくて、急にばーっと全速力で走ったりしてしまってペースも何もあったものではないのですが(でもまあブルース・リーはこういった走り方を推薦していました)、本当にたくさん紅茶を飲んだ後だったので流石に胃袋の存在感を感じてゆっくりと走ることにした。

 そういえば、僕が小学生の頃は「運動中には水を飲んではいけない」というのが常識だった。
 これはきちんと水分補給を行う現代スポーツからすると実に変な話で、常識というものは結構あっさりと覆るものだなと思った。

 今思えば水分補給をしないで運動を続けるなんて、誰がどうみても危険極まりない話だけど、当時の僕らはそれを信じていたわけです。
 今だってきっと訳の分からないことを沢山信じているに違いない。

 最近またフリッパーズギターばかり聞いています。
 世界には色々な音楽があって、そしてさらに毎日新しい音楽も生まれるけれど、僕にとっては多分もう永遠にフリッパーズギターのカラー・ミー・ポップを超えるアルバムはないのだろうという気すらする。

 それにしても新しいバイトで少しだけ気が重い。
 アルバイトをするたびに必ず「アルバイトをしないで生きることができたらなんて幸せだろう」と考えてしまう。

 告白すると、僕は新しい環境に馴染むのがあまり得意ではありません。
 これは、ついでに告白すると、最初の頃幼稚園に行けなかったことに既に象徴されている。
 たぶん、僕はとても小さな頃から転んでも誰かが起こしてくれるまで自分では起き上がろうとしないような甘ったれた子供だったので、こういうちっぽけな性格になったのだと思う。

 でもまあ、ちっぽけな性格でも嫌々ながらバイトには行くけれど。
 自分の上のポジションに人がいて、それであれこれと指図されるのが嫌いというか苦手なので、できれば小さくても自分の会社が欲しいと思う。