志摩;間崎島

 今年の夏、T君とM君が転勤でそれぞれカリフォルニアとドイツへ行くことが決まった。共に短くて3年くらい、長いといつ日本に戻って来るか分からないとのこと。
 そこで、五月の一日二日と、学部修士を共に学んだ5人で三重県へ行き、ロッジのような所で宿泊し壮行会のようなことをしました。僕たちは学年も微妙に違っているし、サークル活動をしていたわけでもないのに、いつの間にか出来上がったグループで、今はまだ大学に残っている僕を除きみんな京都を離れている。国内に散らばっているだけで、もう既に年に一度会うか会わないかという感じだったけれど、今度はいくつかの国に分散するわけだから、同じメンツが揃うのはしばらく先になるだろう。住む距離が離れるに比例して、僕たちの移動能力、つまりは経済力が大きくなればいいけれど。



pic,1 山科駅でSちゃんと合流しM君が車で拾ってくれるのを待つ間、正面にあったスピード写真でスーツを着た若者が写真を撮っていた。通りかかった子供が不思議そうにじーっと眺めていたので、僕も眺めてみると随分と変な光景に見えてきたので失礼ながらシャッターを切りました。


pic,2 夕方バーベーキューをしていたら海がとても綺麗だった。入り組んだリアス式海岸の深いところで波がほとんどない。


pic,3 伊勢だったので、もちろん伊勢エビも。味に関してみんな微妙な感じで、僕たちは現代っ子の舌を持っているのかもしれないと結論。


pic,4 ホタテもカキも松阪牛も奮発して買い揃えた豪華BBQだったが、夜に部屋で食べた残り物とお菓子がそれ以上に美味しかった。特にT君がアメリカのスーパーで買ってきたフランスのお菓子。
 誰も何も考えてきていないので、翌日何をするのか布団の上で相談しながら就寝。


pic,5 朝海辺へ行くと、船のフロートが擦り切れてカラフルな内部が露出していたのでコントラストに驚く。
 

pic,6 「えっ、あんな所行ってもなんにもないよ」と案内係りのおじさんに言われながらも、僕たちは遊覧船を無視して地元の定期便に乗り間崎島へ。店には商店一つとタバコ屋一つ、酒屋一つしかない。商店へ船のチケットを買いに行くとおばあさんが「何しに来たの?」と不思議そうな顔をし、それから色々島のことを教えてくれたり朝採れたタイを見せてくれたり。


pic,7 明るい太陽の中歩いていると島の廃校へ。いい雰囲気。


pic,8 間崎小学校。と覗き込む友人。


pic,9 中はこんな感じでした。入ってすぐ右が校長室です。


pic,10 廊下の色と光の入り方が本当に綺麗だった。


pic,11 こういう色で塗られています。


pic,12 内側の廊下。


pic,13 錆びたウンテイ。


pic,14 体育館。最後の卒業生は2人だったみたい、と友達がどこかを見て言っていました。僕はボールをカバンに入れていたので、このグラウンドでみんなでキャッチボールをした。


pic,15 入江にあった家。


pic,16 船から降りてすぐ、言わば島の玄関です。ちょうど写真の中央にある白い家が商店。


pic,17 さようなら間崎島。小学校も面白かったし、ここ降りたら登れる?というギリギリの高さの堤防を思い切って降りたり、釣り人のおじさんや商店の人や島の人と話せてとても幸福な感じですごせました。住人の方は全員老人だった。


pic,18 クタクタだったので、島へ渡る前に船から見えて気になっていたお店へ。海に浮かんでいます。


pic,19 上がったばかりのハマチを捌いて頂きました。これは現代っ子の僕たちにもとても美味しかった。僕としては今まで食べた刺身の中で一番美味しかった。


pic,20 次はカリフォルニアで集まろうと言いながら、ジャスコで解散。今まで何度か田舎の方でバーベキューをしているけれど、いつもジャスコにはお世話になっている。日本全国津々浦々まで、これだけの低価格でこれだけの数の商品を提供するなんて本当にすごい。今回は食料の仕入だけでなく、休憩、軽食、それから車の駐車と、何度もジャスコへ行き、ここが基地のようになっていました。

 途中でT君が「こういう感じの旅はこのメンバーでしかできない」と言っていたのがやけに印象深い2日間でした。

あやしい探検隊 不思議島へ行く (角川文庫)
椎名 誠
角川書店


日本の島ガイド シマダス
リエーター情報なし
日本離島センター