p->f; m->t.


 2009年8月1日土曜日。
 夜に降った短い雨の後、さっと夕飯を済ませようとball&chainまで歩いて行った。どういうわけかお店に入る気がしなくて、2回も店の前を通り過ぎて、やっぱりやめにして寮に戻ると表でP達が話をしている。どこからか予定より早く戻ってきたみたいだ。あまりにタイミング良く僕が戻って来たのでPがちょっと吃驚していた。僕も吃驚して、それから店に入る気がしなかったのはそういうわけだったのかもしれないなと合点する。今日はPとMが寮にいる最後の日だ。
 ビールを飲みに行く前に、Pがシャワーを浴びるというので一度部屋に戻る。しばらくするともうこのまま今夜京都を出るMが僕の部屋にやって来て、いつか再会する未来までしばしお別れの挨拶をする。
 Pと月光草へ。結局ここへ連れて行くのも最後の日になってしまった。同じところに住んでいて同じ大学に通って、いつでも何でもできると思っていたら、4ヶ月はあっという間に過ぎた。Pは典型的なフィンランド気質で、難しい顔をして静かなことが多いので「嫌われている」と思う人も多いみたいだけど、実際のところ彼とは気が合った。楽しく弾む会話が止まらない、みたいな感じでは全然ないんだけど、きっと根本的には同じサイドにいるのだろうということをお互いに分かっていたと思う。池ちゃんがフィンランドのバンドを掛けて、うららさんが帰りにパンを沢山くれた。Pは「サルミアッキより甘い」と言ってラクリスのキャンディーをくれた。僕は何も上げなかった。彼は結構京都が気に入ったみたいで、そう遠くない未来に京都へは来ると断言して、流石に少しばかり感傷的に成りながら再会することを誓った。雨は降ったり止んだりした。
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