20090507;0508.

 2009年5月7日木曜日
 雨もなかなか止まないし、計算も進まない。
 食堂でランチを食べているとKが「自転車で大学まで来ると傘ではずぶ濡れになるんだけど、どうしてあなたは濡れていないのか」と聞くので、カッパを着て傘をさしてついでに靴はサランラップでぐるぐる巻きにしてきたからだ形振り構わずに、と秘密を明かす。酷い雨の時は見る人も理解してくれるだろう。Kもこれからはそうするらしい「ついでにサングラスも掛ければ誰か分かりはしない」とのこと。それからルイス・キャロルの話をしていて「亀がアキレスに言った事」と、ついでに「人生の100のリスト」のことを思い出す。
 夕方にまたKが研究室に来て、彼女がこれから提出しに行くレポートを見たところ先日僕が中国語から半分想像で日本語に翻訳したSのレポートと同じ課題だった。Kのは当然だけど英語で書いてあって、やっぱりSのも英語で良かったのではないかと思う。

 2009年5月8日金曜日
 うまく動かなかった計算のプログラムが一向に良くならないのは、なんと以前に「この行を省いて試してみよう」とつけたコメント記号を消してないからだった。いつの間にかプログラムの中身だけをみてソースの左端を見なくなっていた。間の抜けた話。どちらにしてもNewton法ではうまく行きそうにない。先生に次元のことと、Bisection法を使うよう示唆して頂く。
 気付くと食堂が閉まっていたので、大学を出て帰り道ball&chaineでご飯を食べるともう蚊取り線香を焚いていた。寮に戻ってから友達に送られてきた日本語のメールをいくつか翻訳して、そのあと思ったより話が長くなる。どうやら思っているよりもみんな言葉で困っている様子。この日は日本人が簡単な英語すら話さないことへの不満が軽く噴出する。日本に来ているのだから仕方がないとも思う反面、ある程度の公的な機関はせめてもう少し英語を使うべきではないかと思う。外国人登録局のようなところからも堂々と日本語で書類を送って来るのには驚いた。おまけにその事務所の中の人も英語を話さなかったらしい。実際に留学生は莫大な労力を日本語の壁に吸い取られている。授業のことも先生に聞くと「クラスメートに聞きなさい」と言われるが、日本人のクラスメートは簡単な英語もできないからもう何か聞くのも疲れた、だから私達留学生のグループははっきり言って取り残されている。宿題が何かも分からないし、もちろん日本語の授業もさっぱり、座ってるだけで拷問みたい。とのこと。会話が難しいなら英語で筆談をすれば良いんじゃないかと示唆するも、それができるとは到底思えないとかなり絶望している様子。僕にはそんなに英語が壊滅しているとは信じられないし、ものすごく驚いた。以前からうちの大学の授業はほとんど日本語で行われているのにどうして日本語のできない留学生を受け入れているのか疑問に思っていた。疑問に思うのも当然できっとものすごく無理があるのだろう。もちろん、外国人フレンドリーではない国を気取るのならこのままでも良いだろうけれど、どうぞ来て下さい、と言いながらこれではあまりにもだと思う。