きれいな水が大好きな人々。

 ピーマンを切ると中に茶色のぐにゅぐにゅしたものが入っていて少しびっくりした。病気か何かで中身だけ腐ったのだろうとかと思いながら、料理の途中だったのでそれほど気にしないで捨てたものの、あとで調べてみるとどうやらそれは蛾の幼虫の糞だということだった。つまり僕の捨てたピーマンの中にはイモムシが入っていたらしい。それも結構大きなのが。
 インターネットによれば、タバコガという蛾が、まだピーマンの小さいうちに産卵管を突き刺してピーマン内部に産卵する。そのとき開いた小さな穴はピーマンの成長と共に塞がり、卵はピーマン内部で孵化、閉じられた空間のなかでピーマンの内側を食べて安全に成長するということだ。今までピーマンの中は内側だからきれいだろうし洗わなくてもいいだろうと思っていたけれど大間違いだった。いろんな生き物がいるものですね。

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 アパートの近所にある駐車場で人が倒れていたので見に行くと酔っ払ったおじさんだった。夜も遅いし、もうすっかり外は寒いし、家族も心配しているだろうし、嘔吐物を喉に詰まらせて窒息したりするかもしれないし、面倒だけどコンビニで水を買ってきてなかなか起きないおじさんを起こした。
 朦朧としながら「すみませんすみません」という彼にペットボトルを渡すとき、そういえばクラブでも昔は何度かこういうことがあったなと思い出した。僕達はときどき知らない人に水をあげる。そして水を上げるというのはとても原始的な行為に違いなくて、普段はあまり使うことのない心の奥の方に微かな動きを感じる。それは心の奥というよりは古皮質の奥の方なのかもしれない。まるで僕の知るはずない太古の昔に誰かに水をあげたり貰ったりしたことを思い出すみたいな気分がする。

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 コンタクトレンズで悪戦苦闘しています。苦闘でもないですけれど。
 長い間僕はメダリスト66トーリックという2週間使い捨てのレンズを使っていたのですが、技術は日進月歩なので軽いコンタクトアレルギーもあることだしレンズを換えてみようと思ったのです。
 最近は値段もずいぶん安くなってきたので、1日使い捨てに替えてみたのですが、1日使い捨てレンズは1日というより1回使い捨てレンズだったのでやめにしました。一旦目から外したら、再使用ができないようなのです。だからちょっとレンズを外して目を休めれば新しいレンズが必要になり、目にゴミが入って外せば新しいレンズが必要になり、夜に友達に誘われて出て行くときにもまた新しいレンズが必要になります。だから僕の生活スタイルでは当初見込んでいた2,3倍のコストがかかりそうです。
 そこで、もともとこっちに乗り換えたかったのですがJ&Jアキュビューオアシストーリック2週間使い捨てに変えました。どうしてこのレンズに変えたかったのかというとシリコンハイドロゲルという昔とは違う素材でできていて酸素の透過率が今までよりずっと高いからです。数パーセント良くなったというような小さな話ではなくて5,6倍高くなったという革新的な新素材です。これから全てのソフトコンタクトレンズはシリコンハイドロゲルに移行すると言われています。
 ところが、何故かアキュビューオアシスを着けていると僕の場合6時間くらいで目の内側の方が部分的に充血してしまうようなのです(たぶん一種類しか用意されていないベースカーブが合わない)。最近チバビジョンからシリコンハイドロゲルの2週間使い捨てエアーオプティクスが出ましたけれど、早くトーリックが出てくれないかなと思います。シリコンハイドロゲルは元来親油性の高い素材なので表面を加工しないとコンタクトレンズには使えません。どうやらJ&Jよりもチバビジョンの方が高度な表面加工技術を持っているようなので、そっちを使いたいなと思うのです。特にJ&Jのアキュビューに関しては、アドバンス、オアシスと2種類立て続けに出ていて、今ではアドバンスは消えてしまいオアシスだけになりましたがアドバンスは実は失敗作(ものすごく汚れる)だったという話があります。