Many animals live in the forest.

 日本は梅雨に入ったらしく近頃雨が多い、大学への行き帰り、僕は下鴨神社の回りを取り囲んでいる糺の森を抜けるのだけど、木々で構成されたトンネルの中にはあまり雨が入り込まない、だから森に入るとさっきまで差していた傘を畳んで、しばらくは快適に自転車を走らせることができる。このとき僕はとてもほっとするし、やっぱり森の中に住んでいるべきなのではないかと考えたりする。雨の日だけではない。逆に天気がこれでもかと良くて日差しの強い日、これも木々は僕達の肌を守ってくれるし、いくらかの涼を提供してくれる。

 これは以前からずっと思っていることなのですが、この際、街路樹をもっとたくさん植えて、しかももっと大きく育つ木をたくさん植えれば、もっと面白い街ができるのではないでしょうか。たしか昔コルビジュエの都市計画でほとんど全部森でその中にビルがある、みたいなのがあったと思いますが、京都もああいう風にしたらいいのにな。森の中に繁華街だとかがあって、バスや電車が走っているという光景も悪くはないと思う。女の子はもう通学や出勤の為にUVカットしなくてもいいし、空気もきれいになるし、傘もあまり要らなくなる。夜は今よりも暗くなるから、気の利いた街灯をもっとたくさんつけてみれば、それもきれいだと思う。

 そんなに森を褒め称えるなら、じゃあ勝手に山奥にでも引っ越せばいいじゃないか、ということを言われるかもしれないけれど、それでは街から遠くなってしまうので困る。これは僕だけではなくて、多くの人がそうではないでしょうか。人って「街も好きだし、自然も好き」なことが多いように思うし、だから自然の中に街を作ってしまえばいいと思うのです。今は逆で、街の中に自然を作ろうとして変な公園を作ったりしているけれど、そうじゃなくて街全部を公園にしてしまえばいいと思う。

 とは思うのだけど、人類の長い歴史を鑑みるに、平地を好んで街を築いているからには森の中の都市というのは問題がたくさんあるのだろうな。