constitution.

 どうしてか分からないけれど研究室のソファの上に「九条ピースウォーク」のフライヤーが落ちていた。憲法九条を守るアピールのため、各地でウォーキングしましょうというものです。楽しげな絵が描かれていたので、それを取り上げてなんとなく見ていると、裏に憲法9条が書かれていて、僕は久しぶりにその条文を読んでみました。

 この際、内容は別にどうでもいいのですが、僕が普段から漠然と感じていることに、どうして憲法というのが必要なのか?というものがあります。こんなことを言うと、なんて愚かな人間だろうと思われるかもしれませんが、僕にはいまいち憲法の大切さというものがピンと来ません。誰かが「憲法というのは空気のようなもので、普段はその存在を意識しないけれど、でもなくなると困る」というようなことを言っていたけれど、その例え話はいいとして、それが一体どういうことなのか僕には分からない。憲法がないと何がどう困るんだろうか?

 ときどき「憲法にこう書かれているからこうすべきだ」みたいな話を聞いていると、この人は頭がおかしいのではないかという気分になってきます。そんな固定的な基準は全く必要がないと思うからです。別に憲法なんて読まなくても、他国に派兵するべきかどうかなんてそのときにちゃんと考えればいい。僕が隣に座っている子供のフライドポテトを奪い取らないのは、憲法に人権が規定されているからでも、法律が強奪を禁じているからでもない。

 憲法改正に賛成か反対か、なんて問われるなら、僕は憲法なんてなくしちゃったらいいんじゃないかと答えます。何かの法律を作るなら、別に憲法なんて気にしないでベストな法律を考えればいい。
 それでは、一番外側で抑制をかけているものがなくなってしまうから、下手をすれば国が暴走する、という意見も良く分からない。もしも政治が民意の反映であるのなら、僕たちは暴走なんて果たしてするのでしょうか。それに、仮に暴走と見なされるような自体が起こったとしても、それが民意であれば誰が何を咎めるというのだろう。