23人の魅力的な女の子たちが一斉に話をすると。

 先日、1=−1を証明するという数学トリックの話をOとしていて、それは複素数を使ったものだったので、以来なんとなく複素数のことが頭のどこかにあった。それで土曜日に複素数を拡張することを思いついて、少しだけアイデアを練ってみた。どうせ大抵のことはどこかで誰かが既に考えているので、月曜日Oにこういう数学ってある?と聞いてみると、「たぶんそれはClifford代数だ」とあっさり教えてくれた。久しぶりに面白そうなことを思いついたと思ったのに結局新しくもなんともなかったのでがっかりしたけれど、実際にそういった数学が有効に使われていて自分の考えが的外れでもなかったので安心した。

 特にClifford代数のことを詳しく読んだりはしていないので、それがどういったものなのか具体的には分からない。でも当然それはかなり奥深いものなのだろうと思う。

 去年の暮れ頃、Tと炊飯器の話をしていたとき彼の言うことが実にもっともだったので「どうしてメーカーはこういった炊飯器を作らないのか?」ということを散々言っていたのですが、あとで炊飯器のことを詳しく調べてみるとメーカーではそんなことよりもっと奥深い研究をしているようでした。

 なんだか良く分からないけれど、コラボレーションという恥ずかしい響きの言葉が何年か前からそこここで聞かれるようになり、「専門家もいいけど、外部の新鮮な考え方を取り入れたほうがいいんじゃないか」みたいなことを当然のように言う人もいて、ひいては「専門家は専門バカだから外部の視点が必要なのだ」みたいなことを言う人もいて、それは時々は正しいのかもしれないけれど、原則として専門家は専門バカではないしその力量はものすごいと思う。