she is, as a rule, on time for work each day.

 金曜日、Sちゃんの家で鍋をするはずが、肝心のSちゃんに急な会議が入ってしまったのでキャンセルにする。仕方がないので何か食べ物を買って帰ろうとスーパーマーケットに立ち寄ると2年ぶりくらいでYちゃんにばったり会う。久しぶり、今日は鍋のはずがキャンセルなんだよ、と言うと。「そうなの。私今から鍋に行くんだけど、じゃあおいでよ」と渡りに船みたいな誘いを貰ったけれど、なんとなく気が向かなかったので断る。鍋がキャンセルになったときに2年ぶりにあった人が鍋に誘ってくれる、というのは神様に「行きなさい」と言われているくらいの説得力を持った偶然なので、断ったのが良い判断だったのかどうか暫く悩む。

 土曜日、せっかくすごそうな場所でebooksのパーティーがあるのに、どうしてか僕は行かなかった。昨日の鍋を断ったのもそうだけれど、最近研究室ばかりにいてあまり外に出る気がしない。
 最近僕はほとんど人を誘わなくなってきて、それはここ1,2年間くらいあった傾向なのだけど、自分の手元にあるものにだんだんと集中し始めているような感じがする。

 日曜日、奇妙なことに僕は父と神戸までフジコヘミングのピアノを聞きに行き、スペイン料理を食べて帰って来たのだけど、帰りにふらっと駅前のツタヤに入ると「僕らの七日間戦争」がフューチャーされていたので懐かしくなった。半年か1年前に、深夜映画で七日間戦争が流れていて、懐かしいなと思いながらぼんやり見ていたらエンドロールで製作年が1988年だと出てショックを受けた。もうほとんど20年前で、僕はそのときたった9歳だ。僕は小学生で、七日間戦争に感化されて友達とエスケープの計画を矢鱈と練り。それから宗田理さんが書いている「僕らシリーズ」を読み漁った。小学生の頃に自分が受けた影響を考えてみると、僕は「グーニーズ」「冒険図鑑」「マクガイバー」「ズッコケ三人組」「マガーク少年探偵団」「ナイトライダー」「バックトゥザフューチャー」「スタンドバイミー」「七日間戦争」「ぼくらは地底王国探検隊」で構成されているのかもしれないな、と思う。今も基本的にはこの延長にいるようなものだ。
 
 月曜日、Mちゃんの部屋で鍋をした折、コチニール色素のことが話題に上がりました。ご存知の方も多いかと思いますが、コチニールという赤い色の色素はカイガラムシという虫を原料として作られています。このコチニールは食品にも良く入っているので、僕達は大袈裟に言えば虫を知らずに平気で食べていることになります。
 僕はそれについて別にあまり気持ち悪いとは思いませんが、やっぱり虫からできているものを食べるというのが気持ち悪いと感じる人も沢山いるとは思うし、なのにどうしてコチニールが虫からできているという情報は特に大きく流されないのだろうと思う。最近たくさんの食品で消費期限や原材料を偽ったものが取り上げられて罰せられているけれど、「実は虫から作っています」というのは「実は消費期限ちょっとだけ延長しちゃいました」というのよりずっと大変なことに思う。