郵便受けに住み着いたフクロウの話。

 夜空を滑るジャンボジェットの灯りを眺めながら、僕にはやっぱりあの中に100人以上の人間が乗っているなんて信じられないな、と思った。でも、僕が信じようが信じまいが、そんなことにはお構いなしに、ジェット機に人々は乗っていて、彼らは旅の途中にあるのだ。

 僕はアフリカ大陸を見た事がない。アフリカだけではなく、僕はあらゆる「大陸」というものを見た事がない。なぜなら僕はこの日本と言うアジアの国から出たことがなくて、そしてこの国は島国であって大陸ではないからだ。
 このことはつまり、こうも言い換えがきく、

「僕は大陸にのったことがない」

 これは今更ながらビックリだ。
 そうか、僕はこれまで大陸には乗っかったことがないのか、ずっと島にいるんだ。大陸ってとても身近な言葉だけれど、僕は大陸を本当は知らないのだ。

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 昔、歯周病を予防するという歯磨きペーストのコマーシャルで、

「現代では成人の80%以上が歯周病です」

 ということがアナウンスされていて、僕はそれに驚いた上、実に奇妙な気分になった。
 80%の人が罹っているなら、それはもう「病気」ではないんじゃないだろうか?
 もちろん、それが治療可能で、より「健康」な人がこの世界に存在しているという意味合いで、それは「病気」と呼ばれても仕方ない。でも、これが80%ではなくて99%だったら、100%だったらどうなんだろう。

「現代では人々の100%が、150歳以下で死んでしまうという病気に罹っています」
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