everything.

 たしか今週の金曜日、二条のラブ・トライブにタヒチ80が来ます。DJはFPM。

 この頃、クラブもライブもどうでもいい気分で生きているので、そういったイベントには興味がない筈なのですが、このイベントには多分行くと思います。タヒチはアコースティックでライブをするみたいなのですが、実は僕はタヒチのCDに入っていたオマケ映像の中で、ボーカリストが部屋の中で座って、無造作にアコースティックギターを弾きながら歌を歌ったシーンを忘れることができない。弾き語りも良いけれど、やっぱり音楽はバンドで演奏しなきゃ迫力がない、と当時の僕は考えていたのですが、その映像に収まっていた、短い、ほんの一瞬の演奏はものすごい存在感を持っていた。

 テレビで洗剤のコマーシャルが流れていて、その洗剤は梅干しとレモンのクエン酸から作ったのだ、と誇らしげにアピールしていた。だから安全だし、地球にも優しいという。
 それはそうだろうけど。でも、僕は自然のもの、天然のものだから安全だという発言には少し距離をとってしまう。石油だって自然のものだし、トリカブトの毒だって天然のものだ。

 自然を疑うことが時々は必要なんじゃないだろうか。
 自然は別にうまくできてないし、絶対的な何かでもない。食べ合いをしなくては生き物が生存できないこの自然のどこが「すごい」のか僕には全く理解することができない。年をとって死ぬのは「自然」だから仕方がない、というのは思考停止だし、狂信的なロジックだ。僕たちは僕たちの生きるこの世界をもっと美しくできる。

 もっとも、今のところ僕たちは自分達の世界を汚し続けている。それは誰にも否定できない。
 乾電池には使用しなくなったけれど、相変わらず蛍光燈には水銀を使っているし、コンピュータや携帯に欠かせない半導体は砒素を含有している。つまり、頭の上には水銀があり、ポケットには砒素がある。僕たちのハイテク社会というのはそういうものだ。