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インフルエンザ予防接種のこと;『予防接種は「効く」のか?』の紹介

(追記、2014年12月8日) この本は都合悪いことは書いてない、と指摘を受けました。 書きなおすか削除を検討します。 インフルエンザの流行が、また例年通りにやってきて、予防接種の話もそこここで聞かれるようになりました。僕は子供のときからずっ…

Nanto Mohaya Portlandというポートランドを紹介したジンの紹介

"Nanto Mohaya Portland" ( https://omoshirocool.stores.jp/ )というジンの存在をTwitterで知り、注文して読んでみました。 念の為に書いておくと、日本語のジンです。 とても良いジンだったので紹介したいと思います。 現在手に入る「ポートランド」をテー…

書評:『死刑』 森達也

死刑 (角川文庫)森達也角川書店 知らないことがたくさんある。 もちろん、そんなことは常識だ。僕達はこの世界のことをほとんど何も知らない。知らなくても(たぶん)問題なく生きていけることも知っている。日々の糧を得るために会社にでも行き、決められた…

書評:『文化系のためのヒップホップ入門』

文化系のためのヒップホップ入門 (いりぐちアルテス002)クリエーター情報なしアルテスパブリッシング ここのところベーシック・インカムの話ばかり書いていましたが、今回は少し話を戻してヒップホップのことを書きます。 しばらく前の記事で、都築響一さん…

書評:『あなたを天才にするスマートノート』岡田斗司夫、その2

最近、同じような悩みをいくつか立て続けに聞きました。 「自分が一体何をしていいのか、何をしたいのか分からない」というような感じのことですが、より具体的には「休みの日に特にしたいこともなくて、出かけたりはしてるけど、実は暇潰ししてるだけで虚し…

書評:『ソーシャル・デザイン』グリーンズ編

ソーシャルデザイン (アイデアインク)グリーンズ編朝日出版社 ソーシャルデザインというのは、なんとなく胡散臭い言葉ですね。 僕にはデザイン業界の友達もいるし、そもそも父がデザイン業界の人間なので、デザインというものを否定するのは心苦しいのですが…

書評:『独立国家のつくりかた』坂口恭平

独立国家のつくりかた (講談社現代新書)坂口恭平講談社 坂口恭平さんの新政府に”納税”が行われているのを見ていて、僕もなけなしのお金の中から僅かな納税をすることにしました。 「えっ!」という感じです。自分でそう思います。 何が「えっ!」なのかとい…

書評:『心の専門家はいらない』小沢牧子

「心の専門家」はいらない (新書y)小沢牧子洋泉社 前回再録して紹介した小沢健二さんの『企業的な社会、セラピー的な社会』を読んだ後に、小沢牧子さんの『こころの専門家はいらない』も読んでいて、その感想文も書いていたと思ったのですが、それはツイッタ…

書評:『企業的な社会、セラピー的な社会』小沢健二

2009年に掲載していたものの再録です _____________________ 昨日書いたように、小沢健二の「企業的な社会、セラピー的な社会」を買ったので、眠る前に読んでみました。面白かったです。 冒頭の文章をネットで見つけたので貼り付け…

書評:『逃げる中高年、欲望のない若者たち』村上龍

逃げる中高年、欲望のない若者たちベストセラーズ 以下は2010年に載せていたものですが再録します ___________________________ 村上龍さんの新しいエッセイが出たと @tatsu9393 さんのツイートで知りました。研究室からの帰…

書評:『弱いロボット』岡田美智男

弱いロボット (シリーズ ケアをひらく)岡田美智男医学書院 『弱いロボット』というタイトルを店頭で見て、最初に僕が連想したのは、現行ロボットの未熟さというようなものでした。 産業用ロボットのように、何かに特化したロボットの中には凄まじい高性能を…

書評:『私の個人主義』夏目漱石

「どんな犠牲を払っても、ああここだという掘当てるところまで行ったらよろしかろうと思うのです」 夏目漱石がこんなダイレクトな物言いをしているのを、僕はこれまで知りませんでした。 『私の個人主義』というのは、漱石の講演を書き起こしたもので、冒頭…

書評:『犬はどこから…そしてここへ』畑正憲

犬はどこから…そしてここへ畑正憲学習研究社 僕の大好きなムツゴロウさんの一番新しい本です。 「ムツゴロウさんの本」というとキョトンとする人が結構いるけれど、ムツゴロウさんは作家で、たぶんこれまでに100冊程度は本が出ているのではないかと思いま…

書評:『あなたを天才にするスマートノート』岡田斗司夫

あなたを天才にするスマートノート岡田斗司夫文藝春秋 前回、岡田斗司夫さんの『評価経済社会』という本を紹介しました。とても見通し良くすっきりと書かれた本だったので、頭の中がまとまった賢い人なのだろうな、という印象を受け、三部作として紹介されて…

書評:『評価経済社会』岡田斗司夫

評価経済社会 ぼくらは世界の変わり目に立ち会っている岡田斗司夫ダイヤモンド社 「評価経済社会」というタイトルが目に入った時、だいたいの中身は予想できるような気がした。インターネットの普及と発展に伴い社会は「貨幣」を中心としたものから「評価」…

書評:『非道に生きる』園子温

非道に生きる (ideaink 〈アイデアインク〉)園子温朝日出版社 園子温監督の著書「非道に生きる」を読みました。 金子光晴の「おっとせい」を冒頭に掲げて、この本は始まります。 『だんだら縞のながい陰を曳き、みわたすかぎり頭をそろへて、拝礼してゐる奴…

出征した犬達

「殺してやろうと思って」と、温厚そうな青年が淡々と言うので、テーブルは一瞬間の静寂に包まれた。彼が殺そうと思ったのは野良猫だ。ある席でのことで、彼とはほとんど全員が初対面だった。「いやね、猫が来てね、庭に、ウンチするんですよ、それが臭くて…

書評『「ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体」』適菜収:その時代は既に来た

先日、ある女の子に「あそこのチョコレート屋が最近雑誌に良く出てて行列もできているから私も食べてみたい!!!」と言われて、「それはB層グルメですね」と返答したあと、B層という言葉の定義を教えてあげて雰囲気を悪くしてしまいました。 B層というのは…

書評『希望難民ご一行様』古市憲寿:の大澤真幸レビューのレビュー

しばらく前、大澤真幸による『希望難民ご一行様−ピースボートと「承認の共同体」幻想』([著]古市憲寿、本田由紀)のレビュー(http://book.asahi.com/ebook/master/2012030600001.html )を読んだ。 その後、僕はレビュー後半に書かれていた「目的性と共同…

書評『風邪の効用』野口晴哉:野口晴哉という巨人

夏、が呼ぶのかもしれない。 彼はまあ、控え目に言っても随分と怪しい男だ。 彼というのは野口晴哉のことで、この一風変わった人のことは、昔本を読んだきり、去年の夏まで完全に忘れていた。去年の夏、友人の個展で受付をしていると、足を痛めた様子の年配…

書評『転校生とブラックジャック』:私があの人ではなく私であるという不可思議

今まで2冊しか本を読んだことがないのですが、それでも一番好きな哲学者だと断言している永井均さんの本を久々に読んでいます。「転校生とブラック・ジャック」という本で、副題が「独在性をめぐるセミナー」と書かれている通り、先生と生徒たちが語り合う…

書評『暇と退屈の倫理学』國分功一郎:環世界を誤解していたこと

「暇と退屈の倫理学」という國分功一郎さんの本を、去年の暮れに友達が貸してくれて、面白く読みました。 その本の途中に「環世界」の話が出てきます。 文脈としては、ハイデッカーの退屈論は「人間は環世界を持たない(閉じ込められていない)」ことに依存…

書評『毎月新聞』佐藤雅彦:ことわざが嫌いなんです

漢字の成り立ちを説明し、そして何か人生訓のようなことを唱える人がいますが、僕にはまったく意味が分かりません。「人」という字は二本の棒が支え合うことでできている、人というのは支え合って生きていくのだ、みたいなやつです。 そもそも、人という漢字…

書評『フレデリック―ちょっとかわったねずみのはなし』:あるいは芸術について

(あるいは芸術に絶望した芸術家のために) 僕はもう32歳だし、それに男だし、世の多くの成人男性がそうであるように「ぬいぐるみ」には特に興味がありません。小さい時にはいつも持ち歩いていたぬいぐるみもありました。今でも見掛けて「かわいいな」とか…

書評『暇と退屈の倫理学』國分功一郎:単独で完結する歓喜としての進化

1811年から17年に掛けて、イギリスでラッダイト運動というものがあったらしい。 機械に職を奪われることを恐れた労働者達が、機械を破壊するというものだ。テクノロジーの普及が職を奪うというのは現代でも良く聞かれる話だが、こんな運動が200年も…

若い後輩のためのリーデングリスト(by伊藤健一郎)

僕も未だに、彼が一体何の研究をしているのか良くは知らないのですが、歴史や社会のことを研究している友人の伊藤健一郎くんが先日面白いテクストを見せてくれました。壁一面にアマチュアバンドのライブ告知が貼られている如何にも簡素なバーで、「留学する…

書評『芸術闘争論』村上隆:四畳半でもトレンディでもなく

「四畳半でもトレンディでもなく」という書き出しを思いついてメモを取り、うまく続きが書けなくて放っておいたことがあります。そのフレーズを、昨日、村上隆さんの『芸術闘争論』を読んで思い出しました。 『芸術闘争論』は極めて密度の高い書籍でした。最…